失敗したくない社長のための経営学

「経営」とは何か?


「経営」と一言でくくると、何から手を付けて良いのか、何を最初にすべきなのか分からないと思います。それは全体像が見えていないからです。

経営改革や改善が必要と気付いた時に、社長がどこから手を付けるべきか、非常に冷静に考える必要があります。その理由は、反りが合わない一部の社員だけに気を取られてしまうとか、目につく問題に集中してしまったりして、本当に大事なことを見逃す恐れがあるからです。


冷静に、どこから手を付けるべきかを考えるために、いわゆる「経営」がどのような要素で構成されているか説明したいと思います。全体像を知ることで、問題と思っていた問題が実は大した問題ではないことに気付くこともあるでしょう。


「経営」を考える際には、大きく分けると「環境のマネジメント」と「組織のマネジメント」の二つに分けられます。(ゼミナール「経営学入門」日本経済新聞出版社)

環境とは、会社の置かれている市場環境などのことです。組織は、会社の中身の運営という意味です。大局的に見ると、会社の中身と置かれている場所の「マネジメント=運営」が経営するということです。


私がここで念頭に置いているのは、世界をまたにかけるグローバル企業ではなく、一般の日本企業です。その社長さんが把握するべき経営の全体像は、次のように考えます。


中小企業のための「経営」全体像


大企業にもなると上の全体像だけでは不十分で、関係者が増えるので経営のガバナンスが大きな問題となるでしょう。加えて、国の制度や規制、法律への対応、国際関係、税制など経営にインパクトを与える要素が増えると思います。

弊社では、このような全体的な経営の枠組みを持ったうえで、社長さんと対話をして、社長さんの中にある解決策を導き出したいと考えています。